書評 残酷すぎる成功法則 エリックバーカー 与える人の成功と失敗

コーチング

こんにちは

今回は、奪う人と与える人、どっちが得かという話。
人生成功するには与える人なりなさいという
よく聞く言葉ですが、
これに関して研究がされています。

そんなことが記されているのが、今回紹介する本。
「残酷すぎる成功法則」エリックバーカー著 飛鳥新社
です。

監訳されている橘玲さんの解説入れて360ページ超
結構厚いし読み応えあり。

成功に関する研究結果とその考察が、
これでもか、これでもか、と書かれてます。
なので、一度通して読んだ後は、今日はここ気になるな
という章ごとに読み返す感じでちょくちょく眺めている本で
付箋でいっぱい。

ここでは、この中で、いい人は成功できないのか?
という章に注目です。

 

ここではペンシルバニア大学のアダムグラントの研究をあげてました。
いわゆる”成功する”という尺度で
最下位に位置する人はどんな人か?という研究で
圧倒的に最下位グループを占めたのは

与える人

与える人をいい人と読み替えると
ああ、やっぱりいい人は成功できないんだ、
で研究は終わりません。

じゃあ、最上位に位置する人はどんな人?、でも調査を続けます。

結果、最上位もグループも圧倒的に

与える人

で占められます。
つまり、敗者も勝者も与える人。

奪う人、奪う/与える、の両取りする人はこの中間にいる。
どういうこと?

奪う人の場合、いわゆる悪は善より強いの実践型で、
一時的な成功は手に入れることは出来る模様。
何となくわかります。

ただ、継続して成功者であり続けるには、奪う人は不利。
短期的には成功するが、やられたらやり返すの報復を受ける
いわゆるしっぺ返しを食らうことになる。


政治学者のアクセルロッドはさらにこれについて研究。

しっぺ返しの意味は
奪っても与えても、それが返ってくるともいうことで、

そちらが協力するならこちらも協力する。
そちらが裏切ればこちらも裏切る。

という極々単純な話。

長期的に成功するには、
パートナーでも、お客さんでも関係性が長く続くことを
望んだ方が有利ということ。

ここで得られた結果からアクセルロッドは4つの教訓をあげている。
相手を妬まない。
自分から先に裏切らない。
強調でも裏切りでもそっくり相手に返す。
策を弄さない。

では”最下位グループの与える人”は何が悪いのか?
奪う人ではない、礼節のある成功者に
与える人がなるためには?

まず、成功しない与える人は
自ら消耗し、奪う人に付け込まれて業績が上がらない。
という研究結果。


ではどうしたらいいのか?をまとめています。

この章では、
エビデンスからわかる最強の対人ルール、ということで
著者が6つ挙げて締めています。

1. 自分に合った池を選ぶ。
何となくあわないかなと思うなら
その仕事はうまくいかない

2.まず協調。
交渉で大事なのは、したたかさでも、
本気を見せることでもなく
まず相手に好かれること。

3. 無私無欲は聖人ではなく愚人。
迷惑なことされても何一つ抵抗しなければ
なめられるのは人間の常。
相手がどんな態度をとっても
毎回協調してたら付け込まれ搾取されてしまうので、
完璧な聖人になる必要はない。

4. 一生懸命に働き、それを周りに知ってもらう
やっぱり、やっていることは知ってもらわないと
周りの協力も得られない。

5. 長期的視点を持ち、相手にも長期的視点で考えさせる
一回きりの関係であればあるほど、
人はあなたからより多くの情報を引き出そうとする。
関りが多ければ多いほど相手はあなたを丁重に扱う。

6. 許す。
しっぺ返しの悪い循環が起きたら自ら絶つ。

あまり要約になってないですが、証拠とか、研究に重きを置いた本は
要約するとかえって不正確なことになってしまうので、
ご容赦ください。

でもいかがでしたか?
普段与える人を意識してはいますが、
“自分に合った池”を考えると、
これは自分の立ち位置が判ってないと、
勝者にも敗者にもなるということですね。

この池は選べるということだから、
嫌になったら出ればいい。
いい人が前面に出て貧乏くじ引いてばかり、
と思っているなら飛び出してもいいのかもしれないですね。
それが心地いいならその場があってると思って、
いつか誰かが与えてくれるだろう程度で、
気長に待つ感じでしょうか?

聖人と愚者の話でいうと、
以前お知らせした、ステージ理論でいえば
私はFor meの段階なので、社会に対して自分の欲を満たす時期。

やっぱり私は自分のやりたいこと、欲しいものもあって
聖人君子にはまだまだ遠そう。
それでもいいんだよと、言われているようで少し安心します。

“与える人”に対して、それぞれの考えがあると思いますが、
これはあくまでアメリカでの研究結果。
すべてが当てはまるとは思いません。

ただ、研究成果としてこういうものがあるということは
知っていてもいいですね。
この本は、成功に関する、事実ベースの話が盛りだくさんなので
ご興味あれば読んでみてください。

今日は与える人と成功の関係について紹介しました。

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