書評 EQこころの知能指数 ダニエルゴールマン 頭がいい指標とは

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頭がいいって何なんでしょうね?

テストでいつも100点、
打てば響くような頭の回転の速さ、
何をやってもいい成績。

あの人はIQ高いから。。。

そう、頭の良さを測る目安にIQがありますよね。
あの人はIQ高いので仕事ができる
逆に、IQ高い人は人の気持ちが判ってないとか、
いろいろ言われてます。

ネガティブな話で、
よくビジネスで言われるのが

才能ある失敗者、

IQ高くてもビジネスには関係ないのか?

じゃあ、どんな指標が関わってくるのか?

それがEQ。
こころの知能指数ということになります。
生きていく上での
頭の良さと表現すればいいのでしょうか

 

20年以上前に出版されて延々と読まれ続けている
古典と言ってもいいかもしれませんが、
ご紹介します。

「EQ こころの知能指数」

ダニエル・ゴールマン著

このEQという言葉、
ある程度世の中にも定着した感はあるんですが、
この本、結構古くて昔読んだはずなのに見つからない。

文庫版が出てるので買いなおしたのですが、
初版は1998年。購入した2018年版は37刷。
単行本は1996年初版です。

20年経っても重版されているりっぱな古典なので
この考えは抑えておきたいところです。

まず、IQはIntelligence Quotientの略で
一般的には知能指数。

いろいろなひとが解説してますが、

先日紹介した、エリクソン博士の
超一流になるには才能か努力か?
の文中では、

IQテストでは言語能力で測定できる能力
生まれつき才能がある人を識別する方法はない

と説明して、才能を測るものではない、
バッサリ。

書評 超一流になるのは才能か努力か アンダースエリクソン 努力の方法
人は時間を費やして努力すれば天才になれる! そんな10000時間の法則について、 このネタ元の研究をしていた研究者が、モノ申す。 この数字の一人歩きが我慢できない、 という動機でおそらく書かれた本。 天才を育むのに ...

才能っていったい?

頭がいいということを
否定している訳ではないのですが、
いわゆる物事進めるために知性ばかり使っていると
往々にして失敗することが多いみたいですね。

これは脳が知性だけで働いている訳でなく、
いや、むしろ働きは感情というか、情動の方が有利で、
容易に脳は”情動のハイジャック”が起きやすい。

そうなったら、
知性は手も足も出ないモノなんだそうです。

その情動をうまくコントロールできる能力がEQ。
こころの知能指数ということになります。

しかも情動は行動に直接結びつくので、
成功するにはまず行動、
という前提に立てば、

成功したいならIQよりもEQを育てよう
ということが、この本の要約ですかね。

 

EQの説明に戻りますが、
知性を考えると、2種類ある。
それは、

考える知性と、感じる知性

いわゆるIQと言われるのが考える知性、
そして、
感じる知性がこの本で打ち出した

EQ

EQはEmotional Intelligence Quotientの略で、
本のタイトル通り、
こころの知能指数ということになります。

情動をどれくらいうまくコントロールできるか
という能力ですね。

前出のように
情動をコントロールしなくちゃいけない理由は
情動が直接行動に関わるからで、

この理由は、大分とばしますが、

脳の構造上、

感じる知性=EQは
行動の導火線に直接つながっているから

と言及してます。

なので、考えていることと関係なしに、
感情で先に身体が動いてしまう事もしばしば。

例では、
大分昔の旦那の浮気相手と、
同じ髪型の女性を見ただけで、
怒りでびっくりして、
持ってるコップを落とすとか、
そんな例を挙げてました。

 

こんな感じで容易に
情動が理性を上回ってしまいます。

人間は
頭の中で、あれやって、これやって、その次これやって、
あ、そうそうこれもあったな、ということを
覚えているものなんですが、
これをワーキングメモリと言って、
前頭前野の働きで、知性の源泉ともいえます。

でも、このワーキングメモリは弱点があって、
ストレスや、怒りとか不安とか、びっくりしたり
大きい情動の変化、言い換えると

こころの動揺

があると、
いきなりこの容量が減ってしまう。

だから、理性的に判断するためには
心穏やかな方が有利で
IQを保つにはEQが必要ということになります。

ではEQを鍛えるにはどうしたらいいか?

EQを使う例まで書こうと思ったのですが、
ちょっと長くなりましたね。
どちらかというと
書こうと思ってた実例の方が面白いかもです。
なので、明日の記事にしてみます。

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情動という言葉は見慣れないかもしれませんが、
学問的には、喜怒哀楽と、その結果、
脈拍や発熱など、生理的に表れて計測できる現象も
含まれている、感情の下位概念。
普通に読むには”感情”で置き換えてもいいですかね。
こういう本では情動の方が使われやすいです。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。

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